C 型肝炎SVR 症例のフォローアップ戦略―SVR 症例のよりよい予後のために何が必要か?

2016 
◎C型慢性肝炎の治療法としてDAA が登場して以来,飛躍的にHCV 排除率は改善したが,IFN 治療対象者と比較すると,高齢者,線維化進展例が多く,SVR 後発癌例はIFN 症例に比べ増加すると予想される.したがって発癌のリスク因子である,男性,高齢化,線維化進展例,AFP 高値例などの高危険群の囲い込みが重要である.C 型慢性肝炎の治療は,HCV が排除できれば,感染症としての治療は成功であるが,持続感染の結果として生じた肝線維化をはじめとした慢性肝臓病が治癒するわけではない.HCV 排除が最終目標ではなく,発癌抑制を介した予後の改善が目標であり,これこそが今後の重要な課題であると考えられる.
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