Observation of the Pattern of Oral Reflux in Two Patients with Oropharyngeal Dysphagia.

2002 
目的:口腔内逆流を認めた2症例の逆流動態を検討した。症例と方法:症例1は眼咽頭型筋ジストロフィーの67歳女性,症例2は皮膚筋炎の76歳男性で,口腔咽頭X線透視造影検査を行い,水様物,半固形物,固形物摂取時の口腔期,咽頭期を観察し,嚥下時と口腔内逆流時の咽頭後壁の厚さの変化と喉頭の上下運動を測定,検討した。結果:症例1は,水様物では誤嚥し,半固形物,固形物では嚥下後喉頭蓋谷と梨状陥凹に残留した食塊を口腔内へ逆流させ再度嚥下していた。嚥下時蠕動様運動はみられず,口腔内逆流時は上部,中部咽頭後壁の厚さがほぼ同時に増し喉頭も挙上した。症例2は,水様物では誤嚥と鼻咽腔内逆流が生じ,半固形物,固形物では喉頭蓋谷に送り込まれた食塊を口腔内へ逆流させた後嚥下した。口腔内逆流時,上部,中部,下部咽頭後壁はほぼ同時にその厚さが増し喉頭も挙上,嚥下時は上部から下部咽頭後壁へ向けて厚さが増し蠕動様運動がみられた。まとめ:口腔内逆流は半固形,固形物で生じ,その際喉頭は挙上した。口腔内へ逆流動作を行うのは,症例1は咽頭に残留した食塊を再度嚥下するため,症例2は咽頭期嚥下のタイミングを合わせるためであると考えた。
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