A Survey of Risk Management Practices in Japanese Home-based Nursing Care Stations

2005 
人口の高齢化や入院期間短縮等による在宅療養者の重症化が予想される中,在宅ケアの安全性は重要かつ緊急の課題である。そこで本研究では,訪問看護ステーション(以下ステーション)のリスク管理体制,インシデント(ヒヤリ・ハット)とアクシデント(事故)の発生実態を明らかにすることを目的とした。 全国から無作為抽出されたステーション2,000箇所を対象に,リスク管理の実態に関する自記式調査票による郵送調査を行った。アクシデントを「看護行為およびそれに付随する行為全般に起因して,人に傷害が起きた事例。」,ヒヤリ・ハットを「事故に至らなかったヒヤリとしたり,ハッとした経験を有する事例であり,人に傷害が起きなかった事例。」と定義し,両者の対象者として患者,家族,看護師を含むものとした。 回答率は15.5%であった。71%が安全管理体制を有すると報告し,約80%でリスク管理担当者が決められていた(殆どが管理者・訪問看護師)。80%がヒヤリ・ハットやアクシデントを記録しており,2004年12月1ヶ月間に,ヒヤリ・ハットは平均0.50件,アクシデントは0.15件発生していた。 回答率の低さは,現時点の多くのステーションにおけるリスク管理に関する見解を反映しているともとらえられる。調査結果より,人的資源や研修機会の不足,リスク管理のあり方を評価する際の基準の欠如といった課題に関する更なる研究の必要性が示された。
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