直腸カルチノイド切除術5 年後にリンパ節,肝転移を来した1 例

2013 
症例は65 歳,男性。直腸カルチノイド(腫瘍径10 mm)にて2007 年,腹腔鏡補助下低位前方切除術とリンパ節郭清を施行した。病理所見では深達度sm,脈管侵襲陽性,No. 251 のリンパ節転移を認めた。2012 年の腹部造影CT で右閉鎖リンパ節の腫大,S5/6 とS7 に3 か所にリング状造影効果のある結節を認めた。直腸カルチノイド術後の骨盤内リンパ節転移,肝転移の診断にて手術を施行した。術中エコーで10 か所の肝転移巣を確認した。骨盤内リンパ節郭清,肝部分切除術(S5/6,S7,S8)およびマイクロ波凝固療法(MCT)を施行した。術後病理所見で1 mm 以下の微小な肝転移巣を数か所に認めたため,オクトレオチドLAR(20 mg/body/月)を投与中である。術後10 か月現在,無再発生存中である。長期間経過後の再発もあり得ることも念頭に置きながら,経過観察していくことが必要と考えられた。
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