Effect of Repeated Administration of Nitrate on Methemoglobin Formation in Sheep

1974 
比較的多量の硝酸塩を分与することが,めん羊血液中のメトヘモグロビン形成に及ぼす影響を知るため,乾草を給与された体重約50kgのめん羊4頭を用いて試験を行った.これらのめん羊に飼料を採食させた直後に,体重の0.045%にあたる硝酸カリウム22.5gを1回に投与した場合と,それを2回に分与し,それぞれ11.25gと11.25g,15.0gと7.5gおよび7.5gと15.0gとして同一量を与えた場合とについて,血液中のメトヘモグロビンのでき方を調べた.なお硝酸塩を分与した場合には2時間の間隔をおいて投与したが,同時に飼料も分与した.その結果,これだけの量の硝酸塩を1回に投与したときに,血液中にメトヘモグロビンが著しくできる個体においても,それを15.0gと7.5g,7.5gと15.0gとに分けて投与したときにはメトヘモグロビンがやや少なくなり,さらにそれを11.25gと11.25gとに分けて,おのおの1回当りの硝酸塩投与量が比較的少なくなるように等分して与えると,メトヘモグロビン形成はとくに少なくなった.なお,このような硝酸塩の投与方法の違いが,めん羊血液中のメトヘモグロビン形成に及ぼす影響は,全体として5%水準で有意に認められた.したがって,硝酸塩含量の多い飼料を給与する場合,これをある程度の時間をおいて分与すれば,血液中のメトヘモグロビンも少なくなり,硝酸塩による悪影響はでにくいのではないかと推察された.
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