RI ジェネレータとしての Mo 吸着剤の合成

1996 
99mTc は核医学の分野で診断のため世界で幅広く利用されている。その 99mTc は,通常,親核種である 99Mo を吸着させたジェネレータから得られる。ここでは,その吸着剤として,低い比放射能の 99Mo にも使用できる, Mo 吸着能の極めて高いジルコニウム系無機高分子吸着剤の合成を試みた。四塩化ジルコニウムの加水分解および四塩化ジルコニウムとポリビニルアルコール,イソプロピルアルコール,エチレングリコール,グリセリンとの反応によって合成した 5 種類のジルコニウム系無機高分子の前駆体を,アルゴン中で熱処理して吸着剤とした。熱分解過程の検討から,各吸着剤の構造を推定した。また,これらの吸着剤の Mo 吸着能は,その構造中のジルコニウム原子に結合した塩素原子数に依存することを明らかにし, Mo 吸着は吸着剤中で隣接する 2 個の Zr-Cl と MoO42- の反応によるものと推定した。特に,四塩化ジルコニウムとイソプロピルアルコールから合成した吸着剤は,高い Mo 吸者能(200mg/g吸着剤)と, 99Mo から生成する 99mTc の高い溶離効率(約 80 %)を示すことがわかった。
    • Correction
    • Source
    • Cite
    • Save
    • Machine Reading By IdeaReader
    0
    References
    6
    Citations
    NaN
    KQI
    []