2例の肝細胞癌患者に対して経肝動脈的に投与されたLymphokine activated killer (LAK)細胞とInterleukin-2 (IL-2)の臨床効果

1987 
われわれは,重症な肝硬変症合併のため他の治療を施行できなかった肝細胞癌患者2例に対し,自己リンパ球をin vitroでInterleukin-2 (IL-2)存在下で培養し誘導したLymphokine-activated killer (LAK)細胞を再び体内に戻すというAdoptive immunotherapyを試みた.肝内腫瘍の栄養血管に留置したカテーテルから,LAK細胞とIL-2を症例1では計4回,症例2では計8回投与した.末梢静脈血を採取して得たLAK細胞を使用した症例1では,AFPは一時的に低下したが,画像上腫瘍の大きさには著しい変化は認められなかった.Leucocytapheresisにより大量の細胞を採取しえた症例2では,AFPは著明に低下し,US, CT,血管造影でも腫瘍の明らかな縮小を認めた.2例とも特に重篤な副作用は認められず,今後,肝細胞癌に対する有効な内科的治療法となりうることが示唆された.
    • Correction
    • Source
    • Cite
    • Save
    • Machine Reading By IdeaReader
    10
    References
    3
    Citations
    NaN
    KQI
    []