Posterior Reversible Encephalopathy Syndrome(PRES)を併発した小児潰瘍性大腸炎の1例
2010
はじめに:小児潰瘍性大腸炎の治療では成長障害,ステロイド副作用など特有の合併症に留意する必要がある.今回術後にPosterior Reversible Encephalopathy Syndrome(PRES)を合併した症例を経験したので報告する.症例:11歳7カ月,男児.経過:発症3カ月のUC,全大腸炎型,活動期,重症.ステロイド,シクロスポリン,血球成分除去療法に治療抵抗性で大腸全摘術を行った.術後10時間に,意識障害,強直性痙攣,高血圧が出現.頭部MRI(T2)にて後頭葉の浮腫を認め,PRESと診断.高浸透圧利尿剤,降圧剤,抗痙攣剤により軽快した.結語:PRESはステロイド,抗ウイルス剤や免疫調整剤に高血圧が加わって引きおこされるとされ,原因薬剤の中止,適切な治療により速やかに改善する場合が多い.不可逆性変化へ移行する場合があるため早期診断,治療が重要である.
- Correction
- Source
- Cite
- Save
- Machine Reading By IdeaReader
16
References
0
Citations
NaN
KQI