Indocyanine green(ICG)蛍光法を用いた腹腔鏡下肝S7/8 区域切除術の1 例

2021 
系統的肝切除は,術中の経門脈性転移の抑制や出血量の制御などの目的から1,2),特に肝細胞癌に対する切除方法として広く行われ,1985 年にMakuuchi らが報告した,術中エコーガイド下門脈穿刺による肝区域染色法により正確な系統的肝切除が可能となった3).2008 年には肝区域染色にindocyanine green(ICG)を用いる方法がAoki ら4)によって報告され,その後,腹腔鏡手術にも導入が試みられている.腹腔鏡下における系統的亜区域肝切除を正確に施行するうえで,鏡視下での穿刺手技は技術的な難度が高く,正確な亜区域の同定が大きな課題となっている5).今回われわれは,腹腔鏡操作での門脈穿刺にかわり腹腔内を生理食塩水で満たし経皮経肝的に穿刺を行うことで,気腹後であっても区域同定が容易に可能であった症例を経験したため報告する.
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