Relationship between Lateral Dissection and Prognosis in Lower Rectal Cancer.

1996 
1980年~1991年に当教室で施行されたstage II~IIIb下部直腸癌症例においてD3郭清と不完全なD2 (inD2) 郭清が施行され, 術後遠隔転移再発が認められない65例を対象として側方リンパ節郭清の意義について検討した. inD2郭清とは内腸骨動脈の前面に沿った郭清で, 内腸骨動脈を全周性には郭清していないものである. stage IIにおいてinD2郭清施行群とD3郭清施行群で累積生存率に有意差は認められなかった. よって壁深達度が固有筋層を越えている症例でリンパ節転移が認められなければ, inD2郭清で十分な根治性が得られるものと考えられた. stage IIIa, bではD3郭清施行群のほうがinD2郭清施行群より5生率で有意 (p<0.01) に良好であった. 第2群までのリンパ節転移度で比較するとD3郭清施行群のほうが高度であった. よってD3郭清の有用性は, その郭清操作によって第2群までのリンパ節, 特に内腸骨動脈領域のリンパ節が確実に郭清されることにあるものと考えられた.
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