A Case of Groove Pancreatitis with Duoenal Stenosis.

1995 
症例は59歳の男性.7年前より慢性膵炎の診断で近医で加療をうけていた.平成7年2月頃から食事摂取ができなくなり, 近医に入院.上部消化管造影検査で十二指腸下行脚の狭窄, 内視鏡検査でも同部に全周性狭窄を認め当科紹介入院となった.入院時検査成績では腫瘍マーカーはcarcinoembryonicantigen, carbohydrate antigen 19-9ともに上昇を認めなかった.低緊張十二指腸造影で十二指腸下行脚に全周性狭窄を認めた.7年前の検査でも同じ部に狭窄を認めており, 悪性疾患よりもむしろ慢性膵炎などが疑われた.内視鏡的逆行性膵管造影検査で主膵管は全体に拡張していたが壁の不整を認めなかった.また副膵管は造影されなかった.腹部CT検査では腫瘤性病変は認めなかったが膵頭部に限局して石灰化を認めた.開腹時所見でも悪性を疑わせるものはなく本症と診断した.十二指腸十二指腸吻合術を施行した.本邦報告例の検討を加えて報告する.
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