Coronary Artery Bypass Grafting in a Patient with Situs Inversus Totalis: A Case Report and Review of the Literature
2012
症例は70歳男性.生下時より右胸心,完全内臓逆位を指摘されていた.前胸部絞扼感を主訴に来院し,心電図上II,III,aVf 誘導でST上昇,V3からV6誘導でST低下,および採血上CKの上昇を認めた.緊急冠動脈造影を施行したところ,解剖学的右冠動脈の閉塞を認め,急性下壁梗塞の診断となり,IABP補助下にICUに入室した.解剖学的左冠動脈は入口部の偏位を伴い造影困難であったため,冠動脈CTを行った後,再造影を施行した.解剖学的左冠動脈は主幹部,前下行枝,対角枝,および中間枝に病変を認め,冠動脈バイパス術の適応と診断した.体外循環心停止下に5枝バイパス術(右内胸動脈-左前下行枝,大伏在静脈-第1対角枝,大伏在静脈-中間枝-左後側壁枝,大伏在静脈-右房室結節枝)を施行した.術前に左右反転した冠動脈造影を作製し冠動脈の解剖を詳細に検討し,冠動脈吻合中,術者は患者の左側に立った.完全内臓逆位に対する冠動脈バイパス術は比較的稀であり,文献的考察を加えて報告する.
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