大動脈, 下大静脈, 右腎の合併切除を必要とした後腹膜原発骨外性骨肉腫の1例

2009 
骨外性骨肉腫は稀な疾患であり,筋組織,消化管,後腹膜など,あらゆる部位に発生する.今回われわれは,大動脈,下大静脈,右尿管への浸潤を認めた後腹膜原発骨外性骨肉腫の1例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.症例は75歳,男性.平成19年6月頃から腹部腫瘤を自覚していた.同年9月当院の健診にて,腹部腫瘤を指摘され,精査にて後腹膜原発の肉腫の診断となった.同年10月,後腹膜腫瘍摘出術,右腎合併切除,大動脈・下大静脈合併切除および血管再建術を施行し,根治的切除を成しえた.術後問題となる合併症を認めず,術後23日目に退院となった.以後,外来にて経過観察中であるが,再発徴候は認めていない.骨外性骨肉腫は予後不良な疾患であり,化学療法の奏功率も低いため,治療としては局所切除が重要である.
    • Correction
    • Source
    • Cite
    • Save
    • Machine Reading By IdeaReader
    11
    References
    1
    Citations
    NaN
    KQI
    []