99mTc-ECD SPECTによる脳血流量分布の正常加齢変化のSPM96を用いた検討

2000 
脳血流量の正常加齢変化を検討する目的で, 99mTc-ECDを用いた Patlak Plot 法による脳血流定量SPECTを53名の正常ボランティアに施行した. 正常ボランティアは, 心身共に問題がなく, 頭部CT, MRIで異常を認めない18から87歳までの男29名, 女24名であり, 平均年齢は47.9歳である. 局所脳血流量の検討にあたっては, Statistical Parametric Mapping 法 (SPM) を用いた. 大脳平均血流量は, 統計学的に加齢により低下する傾向 (r=-0.406, p=0.09) を示した. SPMによる検討では, 辺縁系や連合野を構成する両側前頭前野, 帯状回, 島回, 側頭極で加齢による局所脳血流の低下を認めた. これらの血流低下部位は, 正常加齢による認知機能の変化を示しているものと考えられた.
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