Methods of Preparation and Effects on Catalytic Properties of Ni/MgO Catalysts
1990
担持Ni触媒の調製法と触媒活性についての研究の一環としてNi/MgO触媒の場合について調べることを目的とした。触媒調製は含浸法 (I), 共沈法 (C), 均一沈殿法 (H) の3通りの方法で行った。調製法の効果を示差熱分析, X線回折, 昇温還元, 水素吸着, CO水素化, n-ヘプタン水素化分解によって調べた。I触媒とC触媒では触媒構造, 触媒活性共にほぼ同じ結果を示した。すなわち触媒中のNiはMgOと化合物を作り, その間の相互作用が強く, 還元しにくい。その結果二つの反応に対し高い活性を与えなかったと考えられる。これに対してH触媒ではNiはMgOと化合物を作らず, 還元し易く, 相互作用も小さく, 均一に微分散してMgO上に担持されていることがわかった。その結果としてNi本来の性能が発揮され, 両反応に対して非常に高い活性を示したのであろう。このように均一沈殿法はMgO上に金属ニッケルを担持することが可能な調製法であるといえる。
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