公立小学校における「障害に関する授業」の実施状況と課題 : 担当教員に対する質問紙調査を通して

2021 
「障害に関する授業」の実態及び困難・課題を探り、困難・課題と関係する要素について探ることを目的として、公立小学校の教員に対する質問紙調査を実施した。カテゴリカル主成分分析の結果、困難・課題としては【1.授業を実施に移す上での困難・課題】【2.前提知識における困難・課題】【3.人的環境や時間に関する困難・課題】の3成分が抽出された。第1成分は、当該授業の指導法に関する研修会等により軽減される可能性が、第2成分は、読書教材による授業を実施することで高まり、当該授業に関する「6学年にわたる計画」があることで低減される可能性が、第3成分は、障害者講演の授業の実施者は抱きにくくLD・ADHD を取り扱った授業の実施者は抱きやすい可能性が、それぞれ示された。これらの結果から、困難・課題を低減するには、第1成分に関しては当該授業の指導法に着目した研修会の充実を図ること、第2成分に関しては教科書の記述も勘案した上で全校的に当該授業に取り組むこと、第3成分に関しては教員養成・現職段階での学びや研修会を充実させることや当該授業実践例を更に蓄積していくことが重要であると考えられた。
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