Effects of glomerular macrophages on mesangial cells in proliferative glomerulonephritis

1994 
糸球体マクロファージは,増殖性腎炎で重要な働きをしていることが,形態学的,免疫学的に,さらに近年では分子生物学的に解明されてきた。しかし,メサンギウム細胞の増殖の乏しい腎炎でも,マクロファージは浸潤している。われわれがラット血清病腎炎のモデルを用いた実験で,メサンギウム細胞増殖に対する糸球体内のマクロファージの作用は,腎炎の経過中に一過性の抑制から促進へと変化することがわかった。これは,糸球体内のマクロファージの質と量の両方の変化に起因していると考えられた。さらに,主にマクロファージが接着したメサンギウム細胞に増殖が認められる傾向があり,ICAM-1が,部分的に介在することが証明された。以上から,腎炎においては,糸球体マクロファージは,メサンギウム細胞増殖に対して制御作用を持ち,それは,両細胞が接着することによって有効に伝達されることが考えられた。
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