Unique Enzymatic Properties of Mouse Sialyltransferases, ST6Gal II and ST8Sia VI
2004
現在までに、マウスシアル酸転移酵素ファミリーでは20種類の酵素が同定されている。その中では、第二のβ-ガラクトシドα2,6-シアル酸転移酵素 (ST6Gal II) と、第六のα2,8-シアル酸転移酵素 (ST8Sia VI) のcDNAクローニングが最近行われた。ST6Gal II はST6Gal Iと対をなす酵素であり、遺伝子のゲノム構造もST6Gal I遺伝子とよく似ている。しかしオリゴ糖、糖タンパク質、糖脂質に対して広い基質特異性を示すST6Gal Iと異なり、ST6Gal IIは糖鎖構造の非還元末端にGalβ1,4GlcNAc構造をもつ一部のオリゴ糖や糖タンパク質にしか活性を示さなかった。また遺伝子の発現様式も両遺伝子では異なっていた。もう一つの酵素であるST8Sia VIは、糖鎖構造の非還元末端にNeuAcα2,3(6)Gal構造をもつ糖タンパク質、糖脂質、シアリルオリゴ糖に対して広い基質特異性を示した。糖タンパク質については、ST8Sia VI はN-結合型糖鎖よりもO-結合型糖鎖を基質として好んだ。また本酵素は糖脂質とO-結合型糖鎖の場合でも、O-結合型糖鎖に対してより高い活性を示した。ST8Sia VI は哺乳動物由来のα2,8-シアル酸転移酵素の中では、O-結合型糖鎖に積極的にシアル酸を転移できるはじめての酵素であった。
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