A CASE OF GASTRIC CANCER WITH DISSEMINATED CARCINOMATOSIS OF THE BONE MARROW AND NEGATIVE BONE SCAN ASSOCIATED WITH INTERTRABECULAR VERTEBRAL METASTASES

2011 
症例は68歳,男性.幽門狭窄を伴う前庭部胃癌の診断で入院となった.生検の病理組織は低分化腺癌で,CTでリンパ節腫大および遠隔転移は認めなかった.手術目的に入院したところ,6日目に口腔内出血と下血が出現し,血液検査でDICと診断した.腫瘍マーカーとALPが急増しており骨転移による骨髄癌症を疑ったが,骨シンチグラフィで集積がなく,骨髄穿刺はdry tapのため診断困難であった.腰椎MRIを施行したところ,椎体にびまん性の転移を認め,骨髄癌症と診断した.5FU/MTX療法による化学療法を開始してDICから離脱し,その後S-1+PTXに変更して一時退院可能となるも,初診より約5カ月半で永眠された.剖検で広汎な骨髄転移を認めた.骨髄癌症では,骨シンチグラフィでsuper bone scanを呈することが多いが,本症例では集積を認めず,MRIが診断に有用であった.このような病態は骨梁間型の骨転移に認められ,骨反応を伴わない急速な骨髄浸潤が原因と考えられた.
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