Factors that Influence Long-term Prognosis after Surgical Operations for Stomach Cancer in a Rural Area.

1994 
胃癌の術後に, 予後を最も大きく左右するのは, 手術の根治性, 癌の深達度, および進行程度である。われわれはこれらの3要素を踏まえた上で, さらに胃癌の長期予後に影響を与える因子を検討した。土浦協同病院外科で胃癌の手術を施行して, 5年以上経過した症例を対象として, 手術が絶対的治癒切除, 深達度がm, smの早期癌, 進行程度がstage Iであったのに5年未満で癌死した症例と, 反対に手術が非治癒切除, 深達度がsの進行癌, 進行程度がstage IVであったのに5年以上生存した症例を比較検討し以下の結果を得た。1. 手術が絶対的治癒切除であっても, 病巣自体の進行度が高いこと, 病巣がC領域にあること, 組織型が低分化腺癌であることは予後を悪くする因子である。2. 手術が非治癒切除であっても, P1, H1, ow (+), aw (+) による非治癒ならば, 主病巣の進行度が低く, 限局型であり, リンパ節転移がなく, R2の郭清が行なわれていれば, 良い予後が期待できる。3. 深達度がm, smの早期癌であっても, リンパ節転移のある場合には予後を悪くする。4. 深達度がsに達していても, 他臓器への浸潤がなく, P0で, 病型が4型でなく, R≧nであるなら, 良い予後が期待できる。5. 組織学的にstage Iとなっても, 肉眼的な所見で, 進行度の高い場合には, 予後が悪い恐れがある。6. stage IVであっても, リンパ節転移が軽度で相対的非治癒以上の治癒度の切除, R2のリンパ節郭清が行なわれていれば, 良い予後が期待できる。
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