「炎症学」と「再生医学」を結ぶキーワードとしての血管

2010 
昭和55年に炎症研究会から日本炎症学会として正式に学会となった本会は,平成13年には現在の日本炎症・再生医学会と名称変更し,炎症学から再生医学の広い領域を扱うことになった.その間,2度の大会の事務局長をさせていただき,私にとって本学会は非常に重要な学会として位置づけてられている.本学会の最も大きな変化は,本学会が21世紀の先端医療としての再生医学に注目し,再生医学を取り込んだことと認識している.しかし,炎症学と再生医学の学際的融合が十分になされたと感じていない会員もいるのではないかと推測する.その意味から,今後とも,炎症学・再生医学の融合への努力が必要だと感じている.私自身,研究のスタートは炎症とプロスタグランディンで,現在のメインテーマは再生医療であるが,自分の研究を振り返るに,炎症と再生が融合しているとは必ずしも思っていない.しかし,当然のことであるが,炎症の第3期は修復期で,炎症刺激が無くなることによる損傷部位の再生が起こることより,炎症と再生は常に合わせて考える必要がある.
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