7.経肛門低侵襲手術(TAMIS)による局所切除の手技とコツ

2021 
Buess らは新しい経肛門的内視鏡手術のコンセプトを1983 年に世界ではじめて報告し1),transanalendoscopic microsurgery(TEM)2)として広く世界に認知されるようになった.本邦でも一部の外科医により行われるようになったが,機器が高価であること,難度の高い操作性,使用機器の制約などハードルが高く,一般的普及にはいたらなかった.その後,テクノロジーの発展とともに内視鏡下手術における使用機器の質が向上し,TEM をさらに発展させた経肛門的内視鏡手術として,2010 年にAtallah ら3)によってtransanal minimally invasive surgery(TAMIS: 経肛門的低侵襲手術)が報告された.TAMIS は腹腔鏡手術に使用する機器や鉗子を用いることができ,操作性とコスト面において優れ,さまざまな直腸病変に対して適用されるようになった.本邦においても単孔式手術の発展・普及とともに経肛門的な単孔式手術として認知され,広く行われるようになった4~6).本稿では,さまざまな直腸病変に対し適用されるようになったTAMIS の代表的な手技について,自験例を通じて手技のコツと工夫について述べる.
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