「特別支援教室(仮称)」構想の動向 : インクルーシブ教育システムの構築・推進に向けて

2016 
本研究は,「障害者の権利に関する条約」が発効した今,インクルーシブ教育システムの構築・推進に寄与すると考えられる「特別支援教室(仮称)」構想の具現化に向けた動向を,文献研究を行うことにより整理し,そこで得られた知見を提示することによって,今後「特別支援教室(仮称)」へ移行することになった場合の基礎的資料とすることを目的とした。「特別支援教室(仮称)」構想をインクルーシブ教育システム構築・推進の視点から考察した結果,①通常の教育と特別支援教育が連携・協働することによって効果的な「特別支援教育チーム」を構築し,児童の教育的ニーズに応じた最善の教育を提供すること,②インクルーシブな学級経営をするために,環境調整や課題改善を導入すること,の2点が障害のある子どもや困難のない子どもも含めた全ての子どもにとって有益な支援をするために重要であることが示唆された。
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