QOL を重視した外科的切除術とケア:大腸がん手術前後のセクシュアリティに対するアプローチ

2010 
直腸がんの手術において,とくに,下部直腸の手術では排便機能障害や排尿障害などの排泄にかかわる機能障害および性機能障害が出現する可能性が高い.性機能障害は,患者とパートナーとの性的な親密性に変化をきたし,関係性にも影響が及ぶことがある.がんの発生部位によっては,ストーマ造設を免れない場合もあり,患者は新たなボディイメージを受け入れるという心理的苦悩を経験する.さらに排泄にまつわる失敗があれば,患者は羞恥心をいだき,自尊心を脅かす体験をすることになる.このように,直腸がんの手術に伴う機能障害は,患者のボディイメージや自尊感情に影響を及ぼすと同時にセクシュアリティへも多大な影響を及ぼす.本稿では,ストーマ造設術を受けた患者のセクシュアリティについてどのような問題があるかを示し,それらの援助について考えたい.
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