実験肝炎モデルマウス(C57BL/6)の脾細胞によるsyngeneic hepatocyteに対する障害能について

1985 
近交系C57BL/6 (B6)マウスに同系肝抗原を免疫する事により作製した実験的肝炎モデルを用い,肝障害発生における免疫学的機序の解明の為,51Cr標識正常B6マウスの分離肝細胞を標的細胞とし,肝炎発症B6マウスより得たin vivoで肝抗原に感作された脾細胞をeffector cellとするsyngeneic assay systemの確立を試み,このsystemにおいて感作脾細胞による肝細胞障害能について検索した.この検索において,肝炎発症B6マウスより得た感作脾細胞がコントロールの脾細胞に比べ正常B6マウスの分離肝細胞に対し有意に強い障害能を示し,この細胞が細胞性免疫機序を介して実験的肝炎発症に重要な役割を演じている事が推測された.このsystemは,細胞性免疫機序による標的細胞の障害発生時に問題となる標的細胞とeffector cell間のMHC restrictionを考慮する必要がなく,肝細胞障害発生機序の解析に有用と思われる.
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