A clinico-anatomical correlation study of Broca's area aphasias on magnetic resonance imaging.

1996 
Broca野 (左下前頭回弁蓋部・三角部) を含む梗塞性病変症例7例 (全例右利き) において,MRIによる病変部位と言語症状 (発話特徴,言語機能,WAB成績) とを対比した。その結果, (1) 全例に左下前頭回弁蓋部病変が認められ,発話の長さの短縮・文形態の単純化がみられた。 (2) 左中前頭回後部に病変のある症例では,発話開始の遅れと発話量の減少が認められた。 (3) 左中心前回下部に病変のある症例では音の歪みが認められ,左中心前回下部の中で後方に病巣が及ぶと重度かつ持続した。 (4) 音素性錯語は深部白質病変または中心前回下部病変を有する症例に認められた。意味性錯語は病変部位との対応が明らかでなかった。 (5) Broca野を含む限局性病変症例は,WABで “流暢型” を示す群と“非流暢型” を示す群とに分かれた。これらの結果から,左下前頭回弁蓋部は統語論的障害と,左中前頭回後部は発話開始の遅れ・発話量の減少と,左中心前回下部は構音の障害と関連することが示唆された。
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