Comparative anatomical study of the blood supply of the trigeminal ganglion

1986 
アクリル樹脂注入法によって, カニクイザルとイヌの三叉神経節に分布する多数の節枝の起始源の主体が内・外頸動脈系のいずれにあるかを比較し, その形態学的根拠を明確にした。カニクイザルの三叉神経節は脳に接近して, 側頭骨錐体前面に位置する。一方, イヌの同節は錐体尖にある三叉神経管を通り, その前方の蝶形骨大翼基部に位置しており脳から一定距離を保っている。内・外両頸動脈の発達は両種とも良好である。カニクイザルでは三叉神経節枝の主起始源は内頸動脈系 (小脳テント自由縁枝, 付着縁枝, 前錐体枝, 三叉神経枝) にあり, 脳底動脈 (橋枝), 外頸動脈 (副硬膜枝) は補助源である。イヌでは逆に外頸動脈系 (中硬膜動脈, 吻合枝, 吻合動脈, 錐体枝, 副硬膜枝) にあり, 内頸動脈系は補助源である。このような差異は節の位置, 脳との距離, 内・外両頸動脈の内および外頭蓋底における分枝と節の局所的位置関係に基づくものといえる。
    • Correction
    • Source
    • Cite
    • Save
    • Machine Reading By IdeaReader
    8
    References
    0
    Citations
    NaN
    KQI
    []