Protective Effects of Antithrombin III on Organ Dysfunction Induced by the Continuous Infusion of Endotoxin in Rats

1998 
実際の敗血症に近いモデルとして作製した微量エンドトキシン持続投与モデルを用いて,アンチトロンビンIIIによる臓器障害予防効果を検討した。方法:ラットに中心静脈カテーテルを挿入し,LPS0.5mg/kgを24時間かけて投与した。そして生理食塩水のみを投与したコントロール群(n=4)とAT-III 20U/kg/hrをLPSと同時に24時間持続投与したAT3群(n=5), AT-III 500U/kgをLPS投与開始時に静脈内投与し,さらにAT-III 20U/kg/hrを24時間持続投与したAT3/AT3群(n=6), AT-III 20U/kg/hrとヘパリン10U/kg/hrを24時間持続投与したHep/AT3群(n=6)の4群を設定し,血液指標と組織所見の比較検討を行った。結果:血小板数はすべての群で減少がみられたが,各群間における有意差はなかった。AT-III活性,fibrinogen,臓器障害の指標としたBUN, ALTについてはAT-IIIによる治療群において有意な改善がみられたが,治療群間での有意差はみられなかった。また組織学的検討でもAT-III治療群においては腎における血栓形成や,肝における局所壊死が軽度である傾向がみられた。以上の結果から,AT-IIIは凝固機能抑制を行うことにより,敗血症において臓器保護効果を発揮しているものと考えられた。
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