RELATIONSHIP BETWEEN THE ABILITY OF ANTI-CD36 ANTIBODIES-CONTAINING SERA TO INDUCE PLATELET ACTIVATION AND ANTIBODY TITER

2006 
抗血小板抗体陽性血液製剤が血小板活性化能を有する場合に, 血小板減少のみならず, 非溶血性輸血副作用 (nonhemolytic transfusion reactions: NHTRs) を誘導する可能性が示唆されている. 我々はこれまでに, NHTRs (ショック) と血小板減少を誘導した血液製剤のドナー (イニシャル: SS) 由来抗CD36抗体陽性血漿が健常人血小板活性化能を示したこと, 本症例のドナー由来抗血清 (SS serum) 以外に, 13例中1例の健常人由来抗CD36抗体陽性血清 (抗CD36血清) において血小板凝集の誘導がみられたことを報告している. 各抗CD36血清において, 血小板活性化能に差がみられたことは, 抗CD36抗体陽性血液製剤がNHTRsを誘導するか否かを規定する要因が存在することを示唆していると考えられる. 今回, 抗CD36血清中の抗体価が抗血清による血小板活性化能の有無に関与している可能性を調べるため, 16例 (SS serum 及び serum#1~#15) の抗CD36血清の血小板活性化能と抗体価を測定し, 解析した. 血小板活性化は血小板凝集反応に加え, RANTESの放出反応を指標とした.血小板活性化能を有する2例の抗血清 (SS serum と serum#1) の抗体価はいずれもx512であったのに対し, 血小板を活性化しない抗血清ではx128以下であった. SS serum と serum#1を抗体価x128に希釈すると, 血小板活性化能はみられなかった. 抗血小板抗体の中には, 単独では血小板活性化能を示さないが, 低濃度の血小板アゴニストの存在下において血小板活性化作用を示す抗体が存在することが知られている. 本検討では, SS serum と serum#1をそれぞれ抗体価x256とx341に希釈すると, 血小板凝集は減少するが, 低濃度のエピネフリンとの相乗作用により, 抗体価x512の各抗血清単独による凝集率と同等の値まで増加した. 一方, 抗体価x128に希釈したSS serurn, serum#1及び抗体価x128以下の他の抗CD36血清は, エピネフリン存在下においても血小板凝集反応は誘導しなかった.抗CD36血清による血小板活性化は抗体価に依存したことから, 抗CD36抗体陽性血液製剤の輸血によりNHTRsが発症するか否かに血液製剤中の抗体価が関与することが示唆された.
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