Impact of Implementation of a Clinical Pathway for Adhesive Small Bowel Obstruction

2010 
背景と目的:クリニカルパス(以下,CP)は消化器外科領域でも有用性が報告されているが,イレウスに関するものは少ない.我々は癒着性イレウスに対して経鼻胃管による減圧を初期治療の基本とするCPを導入したのでその意義を明らかにする.対象:CP導入前後の48例と68例.方法:導入前後で在院日数,入院医療費を比較し,CP完遂・逸脱を検討した.結果:1)CP完遂率は79%で完遂例の平均在院日数は8.8日であった.2)在院日数はCP導入前後で平均16.5日から14.4日にやや減少し,特に保存的治療例では平均12.6日から9.2日と有意に減少した(p=0.045).入院医療費も平均458,950円から436,310円にやや減少したが,1日当たりの入院医療費は平均28,310円から30,370円と有意に増加した(p=0.018).3)入院後1日目からの24時間の経鼻胃管からの排液量はCP完遂例と逸脱例では大きく異なり,これが270 ml以上の場合は85%の症例がCPを逸脱し,有意にCP完遂・逸脱と関連していた(p<0.0001).考察:癒着性イレウスに対するCP導入により在院日数・入院医療費ともに減少し,1日当たりの入院医療費が有意に増加した.経鼻胃管からの排液量測定はCP完遂・逸脱の予測に有用である.
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