A Case of One-Stage Operation for Concomitant Abdominal Aortic Aneurysm and Rectal Cancer

2005 
腹部大動脈瘤と下部消化管の悪性腫瘍を併存した場合,一期的に手術するか,二期的に手術するかコンセンサスは得られていない.今回われわれは両疾患の合併例で一期的手術を選択し経過良好であった1例を経験したので報告する. 症例は75歳,男性.冠動脈疾患術後の経過観察中に便潜血陽性をきっかけに直腸癌 (Rs) と診断され,腹部CT検査で6cmの腹部大動脈瘤が発見された.本症例は高度の肥満を伴い,直腸癌も進行癌であること,さらに冠動脈疾患の既往を有することから,二期的手術は困難と判断し,一期的治療を選択した.まず腹部大動脈瘤に対してYグラフト置換術を先行し瘤壁,後腹膜を閉鎖後,直腸癌に対して低位前方切除術を行い,回腸末端から20cmの部位で一時的に人工肛門を造設した.術後縫合不全や,人工血管感染を起こすことなく順調に経過した.今回の経験から両疾患の併存例では,症例によっては一期的手術も可能であると考えられた.
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