ポリスチレン-block-ポリジメチルシロキサン共重合体希薄溶液におけるミセル形成の緩和過程

2001 
ポリスチレン-block-ポリジメチルシロキサン/混合溶媒 (オクタン+メチルシクロヘキサン) 系において, 以下の2つのミセルの緩和過程について時分割光散乱測定を行い, 次のような結果を得た. (1) 溶液を狭い温度幅で昇温および降温させた場合, 臨界ミセル温度cmt近傍から遠方への降温過程ではユニマーからのミセル形成と類似した重量平均分子量Mw appのオーバー・シュートが起きた. 一方, cmtの遠方から近傍への昇温過程では, コア/コロナ型ミセル系での緩和過程に類似したMw appのアンダー・シュートが起きることがわかった. (2) ユニマーからのミセル形成過程においてMw appの値が最大値をとった時点で再度cmtの遠方へ温度ジャンプを行った. 結果は, cmt遠方への再度の温度ジャンプの後もMw appは上昇し続け, ミセルの動的過程では, 温度履歴に強く依存してその過程が進行していることが推測された.
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