A surgical case of pericostal tuberculosis that developed without a past history of tuberculosis

2009 
症例は47歳男性,呼吸困難と左前胸壁の皮下腫瘤を主訴に来院した.胸部X線,CTで左前胸壁の膿瘍と左胸水を認めた.左第6肋骨は膿瘍に接し,病的骨折を認めた.左胸腔ドレナージと膿瘍直上の十字皮膚切開を施行した.膿瘍内容物の結核菌PCRが陽性であったため,胸囲結核と診断した.結核化学療法を開始し,膿瘍の縮小と左胸水の消失を認めた.しかし膿瘍のドレナージは不良で,治療開始2週後に膿瘍摘出術を行った.第6肋骨は骨折部を中心に部分切除とした.結核化学療法を再開し,3ヵ月で局所再発を認めていない.経過を通じて,結核の既往や併存病変は認めなかった.胸囲結核は結核の稀な病態であり,診断や治療についての報告は少ない.胸壁腫瘤の診断の際,結核の既往や併存病変の存在,結核菌の検索,肋骨骨折の有無などを評価し,胸囲結核を鑑別する必要がある.胸囲結核の治療は,結核化学療法と外科治療の併用が有用と思われた.
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