Influence of seeding exotic pasture grasses on the vegetation recovery of landslide slopes formed by typhoon 9512 in Mikura-jima Island, Izu Islands, Japan

2009 
伊豆諸島御蔵島の1995 年12 号台風による崩壊地の植生回復への外来牧草の影響について検証した。本調査地(鳥の尾3 号崩壊地)では地域性苗(オオバヤシャブシ,ハチジョウススキ)が移植され,その後ヘリコプターによる外来牧草類(ベントグラス,フェスク,メドハギ)種子の播種も行なわれた。2004 年に施肥区4 プロット(鶏糞,約200 kg/10 a )と無施肥区3 プロットを設置し,2004~09 年夏季に植生調査を行なった。地域性苗は施肥の有無にかかわらず着実に成長したが,オオバヤシャブシで自己間引きに似た現象が認められ,ハチジョウススキでは2008 年に草高が最大に達した。外来牧草類は全体的に衰退したものの,2009 年において被度百分率で約10% 残存していた。外来牧草類の被度百分率合計と有意な相関関係が認められたのは, 施肥直後の木本類個体数の年変化量のみであった。施肥区では無施肥区に比べ,オオバヤシャブシ,ハチジョウススキ,フェスクで施肥翌年のみ成長量の増大が認められた。また,施肥は周辺からの初期の草本層侵入種の生活形,群落の種多様度にも影響していたが,中長期的な植生遷移への影響は小さいと示唆された。
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