TWO CASES OF VESICOSIGMOIDAL FISTULA

2002 
症例1は78歳,女性.下腹部痛を主訴に当院内科を受診した.精査にてS状結腸憩室炎によるS状結腸膀胱瘻と診断,炎症所見の消退を待機し, S状結腸切除および膀胱部分切除を施行した.症例2は75歳,男性.急性汎発性腹膜炎による緊急手術症例.術前の尿所見で糞尿を呈し術中膀胱鏡を施行したが瘻孔部位は不明であり,また術中大腸内視鏡ではS状結腸の狭窄が高度で観察が不可能であった.術中所見でS状結腸が蜂窩織炎状に手拳大に腫大し他に大腸憩室を多数認めたことより, S状結腸憩室炎による膀胱瘻と診断,下行結腸に単孔式人工肛門および膀胱瘻を造設した.しかし術中のS状結腸粘膜生検で腺癌と診断されたため,初回手術より8日後にS状結腸切除術を施行した.膀胱瘻孔部は不明であったが,硬い索状の癒着が認められ,この部分の切除を行った.後者のごとく緊急手術症例では膀胱瘻の原因を同定することが困難で,術式決定のうえでの問題点と思われた.
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