【イオンチャネル病における突然死】 QT 短縮症候群

2016 
◎ QT 短縮症候群(SQTS)は,12 誘導心電図上の著しく短いQT 時間と心室細動(VF)による突然死を特徴とする遺伝性不整脈である.心電図上,はじめて記載されたのは21 世紀になってからであり,比較的最近発見された病気である.基礎心疾患を認めず,突然死の家族歴があり,心房細動(AF)を高率に合併する.また,乳幼児突然死症候群(SIDS)の一因と考えられている.イオンチャネル病の一種で,これまでK チャネルやCaチャネルの異常が報告されている.治療の第一選択は植込み型除細動器(ICD)であり,補助療法としてキニジン内服が有効である.発症頻度の低い疾患であり,その病像もまだ不明な点が多く,今後のさらなる症例の蓄積による病態の解明が期待される.
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