Lung Cancer in Patients with Pulmonary Emphysema.

1998 
当院において1995年10月より1997年3月までに肺気腫評価で6分間歩行試験を施行した162例を対象とし, 肺気腫を有する肺癌合併例の頻度と治療法について検討した.肺癌合併例は8例 (4.9%), 平均年齢67.6歳 (59-77), 男性7例・女性1例で, 全例に喫煙歴があった (喫煙係数470-1840).組織型は, 扁平上皮癌5例・腺癌2例・大細胞癌1例であった.治療内容は, 手術5例 (肺葉切除2, 部分切除3), 化学療法1例, 放射線治療1例, 化療+放治1例であった.肺気腫は高齢, 喫煙者に多く, 肺癌合併例も多い.したがって, 肺気腫の術前評価時には, 喀痰細胞診のルーチン化など, 肺癌合併を十分考慮して検査をすすめる必要がある.外科的治療の選択については, 術後在宅酸素療法 (HOT) 導入例も多いため, 慎重に適応を検討すべきと考える.手術は, 可能ならば胸腔鏡下の縮小手術が望ましい.
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