C型肝炎,肝細胞癌を合併したDubin-Johnson症候群の2治験例

1993 
DJSにC型肝炎を合併し,肝細胞癌を発生した2症例に対し,肝切除を行った.高ビリルビン血症を伴い,色素排泄異常が認められたため,ICGなどによる肝予備能の評価は困難であった.他の血液生化学検査所見を参考として,肝切除範囲を決定し,安全に二区域切除が可能であった.電顕所見では2例とも非癌部肝組織にはDJSに特有な電子密度の高い顆粒を認めた.また症例1では肝癌細胞にもDJSの際に認められるものに類似した顆粒が認められた.DJSに肝細胞癌を合併した症例は本邦で6例が報告されているに過ぎず,極めて希と考えられ,文献的考察を加えた.
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