Optimal dose-finding study of antithrombin III for the treatment of acute DIC

2008 
【目的】急性期disseminated Intravascular Coagulation(DIC)に対するアンチトロンビンIII(AT-III)製剤の至適投与法を明らかにする。【方法】2006年 4 月から2007年 5 月に加療した急性期DIC診断基準を満たした51症例で,AT-III活性値が60%未満に低下した42例のうち肝硬変合併例( 5 例)を除外した37例を対象とし,AT-III製剤1,500単位を 3 日間連続投与した。1,500単位/15分間× 1 回/日投与群18例(一括群)と500単位/ 5 分× 3 回/日投与群19例(分割群)に分け,AT-III活性値の推移と各種凝固・線溶系検査値の推移と重症度スコア(DICスコア,sequential organ failure assessment(SOFA)スコア)の推移を前向きに検討した。更に対象症例を感染症16例(一括群 7 例,分割群 9 例)と非感染症21例(一括群11例,分割群10例)に分類し同様の検討を加えた。【結果】1)全症例及び非感染症症例のAT-III活性値の推移をみると,一括群の方が有意に上昇した(p<0.05)。しかし,感染症症例では一括群と分割群間に差はなかった。2)非感染症症例及び感染症症例におけるAT-III製剤投与後のDICスコアの推移に差はなかった。非感染症症例のSOFAスコア及び感染症症例のSOFAスコア,systemic inflammatory response syndrome(SIRS)項目数,C-reactive protein(CRP)値に有意差は認めなかった。3)感染症症例の死亡は一括群 1 例,分割群 2 例,非感染症症例の死亡は一括群 0 例,分割群 3 例であったが,両群間に差はなかった。4)両群ともに出血性合併症はなかった。【結論】感染症が原因の急性期DICに対するAT-III製剤投与については,投与方法による有効性の差はなかったが,非感染症症例ではAT-III製剤の一括投与が分割投与と比べAT-IIIの血中濃度を早期から上昇させ,高く維持し得ると考えられた。
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