がん疼痛に対する1 日1回貼付のフェンタニルクエン酸塩経皮吸収型製剤の第II相臨床試験—3 日に1 回貼付のフェンタニル経皮吸収型製剤からの切り替え貼付—

2010 
市販されている3 日に1 回貼付のフェンタニル経皮吸収型製剤〔72-hour application transdermal fentanyl patch:TDF(72 hr)〕を使用中のがん疼痛患者を対象に,新しく開発された1 日1回貼付のフェンタニルクエン酸塩経皮吸収型製剤HFT-290に切り替えた際の有効性および安全性などを検討した。試験開始前と同一用量のTDF(72 hr)を3 日間貼付後,HFT-290 の1 日1 回9 日間貼付に切り替えた。100 mm visual analog scale(VAS)を用いた患者の疼痛評価(疼痛VAS)より鎮痛効果を5 段階評価した。登録した患者は78 例であった。有効性の主要評価項目であるHFT-290 最終剥離時の鎮痛効果の有効率(95%信頼区間)は,83.9(71.7〜92.4)%(47/56 例)と良好であった。また,疼痛VASの推移より,切り替え後も良好な疼痛コントロールが実現した。副作用はすべて軽度または中等度であり,主な副作用はオピオイド鎮痛薬で一般的にみられる症状であった。呼吸抑制の有害事象はみられなかった。HFT-290はTDF(72 hr)からの切り替え貼付で良好な忍容性を示し,安定した疼痛管理が可能であると考えられた。
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