Left Subclavian Artery Arising from Kommerell's Diverticulum of a Left High Aortic Arch

2009 
症例は39歳女性で,CT検査によって遠位弓部大動脈の形態異常を指摘されたため紹介された.患者は無症状で感染症および外傷の既往を認めなかった.3D-CT検査の結果,左鎖骨下動脈起始部を含めた特異な形の大動脈瘤と判明した.瘤の最大径は5 cmで患者年齢を考慮し早期手術を施行した.手術は左第4肋間開胸,FF部分体外循環下に,左総頸動脈直後と下行大動脈との単純遮断にて,大動脈峡部を20 mm,鎖骨下動脈を8 mmのダクロングラフトで置換した.本症例は,原始大動脈弓の発生異常によって生じる背側大動脈遺残,すなわちコメレル憩室と考えられた.病理所見上,高度のmedial layer atrophyを認めた.若年者の大動脈峡部の特発性大動脈瘤は,その破裂の危険性から,瘤径にかかわらず早期手術が望ましいと考えられた.文献的考察を加え報告する.
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