A CASE OF SEVERE OBSTRUCTIVE COLITIS

2001 
急激な経過をたどった直腸癌による閉塞性大腸炎の1例を経験したので報告する.症例は73歳,女性.腹痛,下痢,腹部膨満を主訴に入院した.直腸診, CFにて直腸に全周性の腫瘍を認め,腹部X線写真, CTにて著明な腸管拡張像を認めたため,直腸癌によるイレウスと診断された.発症より約10時間後に急激な肝機能の悪化と代謝性アシドーシスの進行をきたしてショック状態となり,緊急手術を行った.直腸癌口側の全結腸の閉塞性大腸炎と2カ所の小腸壊死を認めた.直腸切断術と全結腸切除,小腸部分切除術を施行し回腸人工肛門を造設した.病理検査では虚血性変化を認め,グラム染色でグラム陽性桿菌の増殖を認めた.動脈硬化による細血管の血流障害に加え,結腸内で増殖した細菌および毒素が病態を急速に重篤化させたものと推察した.
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