Clinical evaluation of serum ferritin in hepatocellular carcinoma and liver cirrhosis

1980 
肝癌(原発性肝細胞癌)50例および肝硬変30例を対象として血清ferritinを測定し,その臨床的意義について検討を行なった.肝癌の66%,肝硬変の27%に血清ferritinの上昇をみた.肝癌での平均は,507.4±662.8ng/mlで,肝硬変の平均151.8±142.3ng/mlに比べ有意に高かった.α-Fetoprotein (AFP)との関係については,むしろAFP低値肝癌(400ng/ml以下)において,血清ferritinが高値を示す頻度が高かった.また細小肝癌の5例中4例において血清ferritinは,200ng/ml以上を示した.以上の成績から,血清ferritinは肝癌なかんずくAFP低値肝癌に対して有用なmarkerになりうるものと考えられる.なお血清ferritinとHBsAgおよび腫瘍サイズとの間には明らかな相関はえられなかった.さらに肝癌の治療と血清ferritinとの関係については,肝切除例あるいは制癌剤one shot療法例における変動を観察し,少しく言及した.
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