チーム医療としての大腸外科ERAS―術後在院日数を3.8日短縮!

2012 
わが国の麻酔科領域でもERAS プロトコールに対する関心は高まっているが,複数科・多職種が統合されたチーム医療としてERAS を実践するには困難な面も多いと考えられる.当院では,術後の早期回復という同じ目標をもつ大腸外科と麻酔科が協調して,大腸癌開腹手術の周術期管理にERAS の概念を導入した.術前の絶飲食期間を短縮し,術後の経口摂取開始を早め,術後鎮痛は硬膜外鎮痛を第一選択として積極的に離床を進めた.また,患者との信頼関係の強化も重要課題と考え,術前説明や術後回診にも外科と連携して取り組んだ.2010 年7 月より管理方法を変更後120 症例の術後在院日数は平均値8.9±6.2(5~44)日,中央値7日となった.それ以前96 症例では12.7±7.7(7~49)日,10 日であり,平均3.8 日短縮した.麻酔科として術中管理以外にも広くERAS にかかわることでチーム医療を実現し,アウトカムの向上に寄与することが可能である.
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