ヒメイヌビエ (Echinochloa crus-galli var. praticola) の生育に及ぼす数種ハーブの他感作用

2002 
イネ科雑草のヒメイヌビエ (Echinochloa crus-galli var. praticola) の生育に及ぼすハーブ類の他感作用効果を調査するため, 発芽実験とポット実験を行った。その結果, ヒメイヌビエ種子の発芽は, アオジソ, マルバハッカ, アマドコロ (地上部) の蒸留水抽出液と, アオジソ, イチョウ (果皮), ハナハッカ等9種のメタノール抽出液によって強く抑制された。発芽後の初期生育はスイカズラ, マルバハッカ, タイマツバナ, ウコンの蒸留水抽出液とイチョウ (果皮), アオジソ, マルバハッカ等6種のメタノール抽出液で強く抑制された (第1表)。また, スイカズラとマルバハッカの植物体乾燥砕片を土壌に混入してヒメイヌビエをポット栽培したところ, 生育は著しく抑制された。特に土壌の表層と全層にスイカズラ砕片を土壌重量の1.6%施用すると, 植物体乾物重は, それぞれ対照区の33.6%と23.0%に減少した。マルバハッカ砕片を施用した場合は, 乾物重も表層と全層の1.6%施用区ではそれぞれ50.9%と40.8%に減少した (第2表)。この傾向は, 施用砕片量の増加に伴って顕著となった。さらに砕片混入による生育抑制効果の持続性を見るため, 栽培後の土壌を用いて次年度にヒメイヌビエを栽培したところ, スイカズラとマルバハッカは, ヒメイヌビエに対する抑制効果を示さなかった (第3表)。
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