STUDIES ON RIGHT VENTRICULAL FUNCTION OF CLINICAL CASES

1976 
右室機能と右心不全の関係を検討する目的で, 20例の症例(正常例-5例; I群,心肺疾患を有するが右心不全を有しない症例-9例; II群,右心不全症例-6例; III群)につき, Bingのカテーテルを用いて検討した.方法はBingらにより開発されたものであり, transducer付きの一対の針を経カテーテル的に心筋内に刺入し,心筋の収縮,拡張運動を記録するものである.右室に対する負荷量をtension time index (TTI)により推定すると,この値はIII群において最大, I群において最小で, II群ではその中間である.右室心筋の収縮性を右室Vmaxおよび右室心筋のcircumferentia1 fiber shortening ve1ociey (Vcf)より検討すると, I群で最も良く, III群で最悪であり, II群ではその串間的な値を示した.右室の伸展性をΔP/Δ1,ΔP/Δ1/PおよびP=a+bec〓1式のC定数より評価したところ,いずれもIII群で伸展性は最も低く, I群で最も高く, II群ではそれらの中間であつた.これらの指標については3群間で多少のoverlapは見られるが,右心不全群(III群)の全例において右室負荷の増大,右室心筋収縮性の低下,右室拡張性の低下がみられ,右心不全を有しない群ではこれら3種類の指標の少なくとも一つは正常値を示した.以上の成績より, (1)右室に対する負荷, (2)右室心筋収縮性の低下, (3)右室拡張性の低下の3条件が,右心不全状態を惹き起こす上の主要因子であると結論した.
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