Evaluation of plasmapheresis for demyelinating neurological disorders

2001 
近年, Guillain-Barre症候群 (GBS) や慢性炎症性脱髄性多発神経根炎 (chronic inflammatory demyelinating polyradiculoneuropathy; CIDP) などの脱髄性神経疾患に対してアフェレシスが行われるが, その適応基準や施行方法について現在のところ一致した見解はみられない. そこで, 当院で脱髄性神経疾患患者に対して施行したアフェレシスにつき診療録に基づき症状, 方法, 効果, 合併症, 副作用を調べて疾患別に有効性を検討した.対象患者24人 (アフェレシス施行延べ例数26例) で, 血漿交換 (PE) 75回, 二重膜濾過 (DFPP) 60回, 免疫吸着 (IA) 12回の計147回のアフェレシスが施行された. 運動麻痺の改善度はHughesの重症度を基にし, 知覚障害は自覚症状の改善度により判定した.GBS 16例では著効が8例, 有効が4例, 無効が3例, 判定不能が1例であり, アフェレシスの有効性は確認された. PE, DFPP, IAの3方法の間に有効性に関して優劣は認められなかった.CIDP 4例のうち1例でのみ有効性が認められたが, 効果は短期間であった. Crow-Fukase症候群 (CFS) の3例と急性発症の多発性硬化症 (MS) 1例で有効性が認められた. 重篤な合併症・副作用として死亡1例, 呼吸停止1例を認めた.以上よりGBSではいずれのアフェレシスも有効性の高い治療法であることが確認された. CIDP, CFSおよびMSにおいては薬物治療で十分な効果がみられない場合にアフェレシスは試みるべき治療法と考える.
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