Electron Microscopic Observation on the Polymerization Mechanism of Acrylonitrile in an Aqueous System

1965 
過硫酸アンモニウム- 亜硫酸水素ナトリウム系開始剤によるアクリロニトリルの水系沈殿重合で, 電子顕微鏡を用いて重合条件と重合体粒子数との関係を調べ,その重合機構を考察した。ここで重合体粒子の分散をよくして高重合率における粒子数の測定を可能にするために,ほとんどの実験でアクリロニトリルに5mol%のアクリル酸メチルを共重合した。重合体粒子数は,一定重合率以上では重合率によらずほぼ一定であり,かつ粒子径の分布の幅が非常に狭いことから,反応の場は典型的な乳化重合と同じく主として重合体粒子である。しかし重合速度の重合体粒子数依存性は乳化重合に比べてはるかに小さい。これは,重合体が単量体に全く溶解しないため重合が不均一系で進行することに起因して,各重合体粒子は1個以上のラジカルを含むことが可能になり,その結果“独立した反応の場”としての働きをほとんど失なうとすれば説明できる。
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