Evaluation of the clinical significance of plasma C-peptide immunoreactivity in diabetic patients on hemodialysis

1988 
糖尿病患者のインスリン分泌の指標として広く臨床応用されているC-ペプタイドは, 主に腎臓において代謝されるため, 腎障害患者では指標とならないとされている. しかし血液透析導入前後よりインスリン量の調整を要する患者がしばしば認められ, 客観的にインスリン分泌能の指標となる検査が必要と考えられており, 井上病院において血液透析中のIDDM群6例 (IDDM群), NIDDM群18例 (NIDDM群), 非DM群22例 (非DM群) を対象として, 50g OGTTを実施し, 空腹時血中C-ペプタイドとの対比により血中C-ペプタイドの臨床的有用性を検討した. 1) 平均空腹時血中C-ペプタイドの比較ではIDDM群はNIDDM, 非DM群とp<0.001で, NIDDM群は非DM群とp<0.01で有意の低値を示した. 2) 50g OGTTの反応では, 非DM群は有意の上昇を認めたが, IDDM, NIDDM群は有意の上昇は認めなかった. 3) 50g OGTTの反応では, NIDDM群のインスリン未使用群は使用群に比し有意の高値を示した. 4) IDDM, NIDDM群のインスリン使用者の投与インスリン量と空腹時血中C-ペプタイドとの関係では, p<0.05で有意の負の相関関係が認められた. 以上の結果より, 血液透析患者間の比較においてインスリン分泌能の差により空腹時血中C-ペプタイドに差が認められ, さらに投与インスリン量との間に有意の相関が認められた事より, C-ペプタイドは臨床的に充分にインスリン分泌能の指標となりうると考える.
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