維持透析患者における血清procollagen-I-peptideの検討

1992 
49名の維持透析患者において血中I型collagen関連C断端-peptideを測定し, 腎性骨異栄養症における診断価値を検討した. その結果, 健常者390.7±130.4ng/mlに対し男性患者 (n=27) では644.9±244.5ng/ml, 女性患者 (n=22) では697.7±279.7ng/mlといずれも有意な高値がみられた. また36か月以内の短期透析群と60か月以上の長期透析群の比較では, 短期透析群で551.0±207,8ng/ml長期透析群で709.8±248.8ng/mlと, 有意に (p<0.05) 後者で高値がみられた.以上より, 骨collagenの主体であるI型collagen関連peptideの血中濃度測定は, 従来の腎性骨異栄養症の生化学的指標であるアルカリ性フォスファターゼやbone γ-carboxyglutamic acid containing proteinと同じく腎性骨異栄養症の診断における臨床的有用性は高いと考えられた.
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